コンテンツ=ネタ?なぜか最近バズってる「コンテンツマーケティング」について考えてみました

トーチライト神部です。

ひさびさに「バズワード」っぽいものに遭遇した気がします。

それは「コンテンツマーケティング」という単語です。

ちなみに、英語では単数形の「Content Marketing」という表記が一般的なようです。

■コンテンツマーケティングってだいたいどんな感じ?

ざっくり理解した感じだと、つまりストレートにプロダクトをプロモーションするよりも

  • 切り口の鋭いブログエントリや記事の投稿をし、拡散をする
  • (ゲーム・クイズなど)アプリやガジェットを使ったインタラクティブな手法の利用
  • 動画や音声で感覚にうったえかける手法の利用
  • 「まとめ」的性質をもったインフォグラフィックスを用意する

といったものを使ってマーケティングをしたほうが「バズ」を通じて広まる可能性があり、ROI的にお買い得ですよ、というストーリーです。

既に、コンテンツマーケティングに関する記事も、雨後の竹の子のように登場してきています。

なかには、「コンテンツマーケティングのリーディングカンパニー」と呼ばれちゃってる会社

とか、コンテンツマーケティング専門トピックのブログ

を立ち上げてしまった人もいるようです。なんだかここまでくると「コンテンツマーケティング」自体を「コンテンツマーケティング」されているような気になっていますけどね。

さて、ここから下は独自解釈です。正確な理解ではない可能性もありますので、参考までにご笑覧ください。

■コンテンツマーケティング=ネタマーケティング?

さて、このコンテンツマーケティング、日本語的に言えば「ネタ」を使った「ネタマーケティング」と言い換えられなくもなく、そう考えると別に新しい手法でもないようにも思えてしまいます。

ネタマーケティングが通用するニッチでは、受け手側がハイコンテキストでないといけない・・・平たく言えば消費者が「オタク」でないと広まらないので、逆に言えば最近世界中がFacebookやTwitterによりオタク化してしまっているということなのかもしれません。

(※実は2004年にも同じ名前の書籍が出ています。偶然の一致かと思いきや、わりと最近いわれているほうの「コンテンツマーケティング」と述べられている内容は相違なさそうな雰囲気です。しかし、8年前は「コンテンツ」と「マーケティング」を結びつけるなんて相当奇抜なことととらえられていたようです。)

振り返ってみれば従来のマスメディアに対しては、それは「パブリシティ(話題化)」ということばでくくられてきました。しかし、媒体がマスだけではなくなり、バズに乗ることによっても目的が達成されるのではないか、それがこの「コンテンツマーケティング」の仮説なのかもしれません。

■まじめなリリースを「ネタ」にしてしまったアイレップの社屋移転リリース

この「コンテンツマーケティング」の最もわかりやすい例は、アイレップさんの最近のリリースではないでしょうか。まず、下記の画像を見てください。

まるで映画のポスターのようなこのカヴァーではじまるページは、実は「社屋移転」の案内なのです。リリースを読み進めて行っても、徹頭徹尾ネタに徹しています。ただし、「溜池山王に社屋が移転する」というトピックは、繰り返し繰り返し説明され、しっかり見た人の頭に残る仕組みになっています(さすがに住所までは頭に残りませんが)。さらに、このようにネタ化することで、結果的にさまざまなネットメディアにも記事としてとりあげられています。

※ちなみにこのリリース、昨年のエイプリルフールに掲載された「株式会社アイレップ巨人の背に本社移転」のシリーズの続きだったりします。このときもコンテンツが重すぎてサイトがダウンしていた(表示されにくくなるなど)していたのですが、今回も特に対策はされていなかったのか、しっかりつながりにくくなっていました。あるいは、想定していた対策よりもはるかに大きなトラフィックを、ソーシャルメディア経由などで集めてしまった可能性もあるのかもしれません。

そして、よく考えてみると、エイプリルフールこそ、さまざまな会社が「ネタ」で自社や自社商品をマーケティングしようとする「コンテンツマーケティングフェスティバルデー」のようなものなのかもしれませんね。

■気持ちのやり場のない「コンテンツオンリーマーケティング」という奇妙な実例

さらに最近ですと、「マーケティングする対象不在でコンテツマーケティングに成功」している例とか出てきていて面白いです。言うなれば「コンテンツオンリーマーケティング」ということにでもなるのでしょうか?

例えば直近の例ですと、「イケてるしヤバい男 長島」シリーズは、なんの商品やゴールもないのに、ネタだけはやたらと広まり、観測してる限りではいずれも好意的な受け止められ方でした。

あえていえば、仕掛け元のイケてるしヤバい株式会社「バーグハンバーグバーグ」のプロモーションでなのかもしれません。実は前述の「アイレップ×巨人」シリーズも、同社のシゴトだったりするらしいです。もちろん、真意の程はわかりませんが。

ともかく、タレントを使うわけでもなく、なんの商品をプロモーションしているわけでもないのに、これだけの無作為の人に刺さり、六本木や渋谷に人を集めたというのは、コンテンツマーケティング、もといネタマーケティングの可能性を魅せつけた事例と言えるのかもしれません。

むしろ、誰も知らない人物で、何かの商品の宣伝があったわけでもなかったからこそここまで盛り上がったのかも知れません。もしこのような「コンテンツマーケティング」を標榜したいのであれば、もっととことんまで振りきれる必要があるのかもしれませんね。

■「コンテンツマーケティング」と共犯関係にあるのは勿論ソーシャルメディア

もちろん、この「コンテンツマーケティング」と共犯関係にあるのは、言うまでもなく「ソーシャルメディア」です。

ソーシャルメディアは時には検索の代わりになり、SEMの代わりになり、あるいは就活に役立つ、なんて言われることもありますが、所詮は「生活に関係ないどうでもいいこと」を共有するのに最適なツールです。上に上げた2つの例も、マスメディアやネットメディアで知るよりも早く、なんらかのソーシャルメディア経由で人づてで受け取られた方が多いのではないでしょうか?

そのような媒体の上で「なにかつたえたいこと」を流通するには、全てをネタ化するという戦略はやはり正しいのかも知れません。マスメディアでは、そんなふざけた展開をしたら、怒られてしまう「視聴者」の存在がありますので、メーターを振り切ったコンテンツというのは、いままでもこれからも生み出しにくい環境にあると思うのです。いっぽうネットやソーシャルメディアでは、公序良俗に反しない限りはだいたいなんでもありだからです。

最近facebokやTwitterでへんなシェアが回ってくる事が多いですが、それはそんな「コンテンツマーケティング」時代の到来を予言しているか、誰かがその実験をしているところのなのかも知れません。

■おまけのイケてるしヤバい男長島さん

最後に一枚、「イケペロ」をしてくれている長島さんの写真です(ハチ公前に来た時に許可を得て撮影させていただいたものです)。やっぱり相当な「振り切れ」を感じますねw

こんな表情していて、写真を撮る直前は「表情作るので待ってて下さいね」という前フリが入りました。なんと礼儀正しく料理された「ネタ」なのでしょう。

ほんとうにまったく、

「コンテンツってなんなんだろう」

ということを非常にに考えさせられる一件となりました。